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【お客様訪問】アクアス株式会社様

PJLAは新たにISO/IEC17025認定を取得したお客様を訪問し、認定証授与式を行うとともに
認定に関わるこれまでの準備や今後の活動について取材を行い、これから本規格の認定を
検討されている試験所・校正機関の皆様に参考となる生の情報提供を行っております。

 今回はアクアス株式会社様(東京都品川区、対象業務:ISO11731に基づく環境水(浴槽水、プール水、給湯水、冷却塔水等)のレジオネラ菌数試験)を訪問し、認定取得にあたってのきっかけ、工夫した点、今後の取り組みについて伺いました。

【品川の本社で行われたプレスリリースで認定証授与式が行われた(左:渋川代表取締役)】

【役員の皆様(中央が今回の認定取得に関わったメンバーを代表しインタビューに答えて頂いた伊藤様)】

 

Q1:アクアス様の事業、お客様について。

①事業内容:水処理薬品(ボイラ・冷却水処理剤、用・排水処理剤、温浴水処理剤、他)、 水処理プラント・装置(用・排水処理装置、環境関連装置、温泉水処理装置、他)、 その他(水処理コンサルティング、メンテナンス、特殊化学洗浄、各種水質検査、他)

②市場:食品(食品・飲料・製菓工場)・空調(ビル・商業施設)・鉄鋼(製鉄所)・紙パルプ(製紙工場)・温浴(温泉・旅館・ホテル・温浴施設)

Q2:認定取得のきっかけ 「レジオネラではどこにも負けたくない・・。」

アクアスは業界内でいち早く「レジオネラ」に注目し、民間の検査機関では最も早く検査を開始しています。
当初は冷却塔での発生に注目していましたが、日本では温浴関連での問題が大きくなり危険性(命を落とす)がクローズアップされ、レジオネラの検査が非常に重要となりました。

レジオネラは検査が煩雑で難しく、検査法によってはレジオネラが正確に検出できないという問題がありました。
アクアスでは、継続して検査精度の向上に取り組んでおり、外部機関での精度チェックを実施し、十分な成績を残しておりますが、よりレベルを上げる為、ISO17025の認定取得にチャレンジ致しました。

ISO17025認定を取得する事で他の検査機関との差別化をはかる事もモチベーションになり、「レジオネラではどこにも負けたくない、No.1でなければならない。」というメンバー共通の思いがありました。

 

Q3:認定準備で苦労した事、認定を取得して良かった事。

苦労した事:
①検査の各工程における不確かさを算出すること。

②日々の業務を文書化すること。

③エビデンスを残す癖をつけること。

良かった事:
①検査の工程全体を見直しする機会ができ、作業効率の向上につなげる事が出来た。

②検査要員のスキル等を可視化できた

(効果的な教育訓練が整備され、要員がレベルアップするとともにスキルのばらつきが無くなった。)

③検査精度が今まで以上に向上した。


 


Q4:今回の認定機関をPJLAにした理由

 世界的に実績があり、非常に信頼性の高い機関である事が一番の理由です。実際に審査を受け、他の規格や他の認定機関と比較してもPJLAの審査員の技術力に裏付けられた適切な指摘は大いに役立ちました。


Q5:今後の試験所としての取り組みについて

 つくば総合研究所は「高い専門能力を活かして、優れた分析・商品・技術を提供し続け、社会に貢献する」という事を理念としておりますが、ISO17025の認定を頂いたという事で、今まで以上に検査の「公平性」に責任を持ち、「精度向上」に取り組んで行きたいと思います。

認定取得のために培ったノウハウは今回の対象業務以外にも大いに役立てることが出来る。試験所としての能力は永続的に伸ばしていきたい。


Q6:同業者も含めた今後ISO17025を取得する試験所へのメッセージ

研究所からお客様にご提供する結果は全てにおいて「精度」が重要ですが、特に「レジオネラ」は生命に関わる検査であり、より高い精度が求められていると考えます。

各社様々な精度向上に取り組んでおられると思いますが、精度向上はもちろんですが、個々のスキルアップや作業効率の向上などにもつながり、ISO17025の取得は非常に有効だと思います。

ISO17025認定取得にはビジネス以外のメリットがある事は知られていますが、お話を伺って業務の効率化や個々の要員のスキルアップ、特に要員のスキルを可視化する事が出来た事が試験所の精度向上につながるという事が力強く伝わってきました。

自社の強みを認識し、高い使命感をもって取り組むアクアス様にはISO17025認定取得でさらなる飛躍が期待されます。

 

【了】

このコーナーに関するお問い合わせ、ISO17025に関するご質問はPJLAまでお気軽にご連絡下さいませ

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