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【お客様訪問】岡山県健康づくり財団 環境部様

地域の健康と生活環境を支える検査機関として、ISO/IEC 17025認定に挑戦

公益財団法人岡山県健康づくり財団様は、設立以来、県民の総合的な健康づくりを推進するとともに、生活環境の保全に必要な事業活動を展開されています。

その中で環境部では、飲料水、食品、河川水や排水など、私たちの健康や暮らしに密接に関わる幅広い検査を実施されています。

今回、ISO/IEC 17025認定を取得された環境部様を訪問し、認定取得の背景や準備で苦労されたこと、取得後の取り組み、そして今後の展望についてお話を伺いました。

 

専務理事、浮田様への認定証授与

飲料水・食品・環境水など、暮らしに身近な検査を幅広く実施

環境部様では、主に次のような検査・業務を行っています。

飲料水関連検査
水道水や井戸水などの飲料水検査をはじめ、簡易専用水道の現場検査や書類検査を実施されています。

食品関連検査
厚生労働大臣登録検査機関として、輸入食品の検査、一般食品の栄養成分や残留農薬などの理化学検査、汚染指標菌・食中毒菌などの細菌検査、クレーム品検査、食品関連企業の衛生管理など、食品に関する幅広い検査を実施されています。

環境水関連検査
河川水、排水、プール水、浴槽水などの水質検査、温泉水の成分検査、浄化槽法定検査などにも取り組まれています。

こうした幅広い検査を通じて、地域の健康と生活環境を支える重要な役割を担っています。

 

今回の認定に尽力したメンバーの皆様

お客様からの問い合わせが、ISO/IEC 17025認定取得へのきっかけに

ISO/IEC 17025認定取得のきっかけとなったのは、食品検査の依頼先からの問い合わせでした。

外部委託先の評価の一環として、「ISO/IEC 17025の認定を取得しているか」と尋ねられるケースが複数あったそうです。

こうした問い合わせを受け、今後も継続して業務を依頼していただくための信頼性の担保だけでなく、将来的な業務拡大を考えた際にも、ISO/IEC 17025認定を取得することは大きな強みになると判断され、認定取得への挑戦が始まりました。

認定取得を単なる顧客要求への対応としてではなく、将来の業務展開を見据えた取り組みとして捉えられたことが印象的です。

理化学分野の試験模様

特に苦労した「測定の不確かさ」と品質マニュアルの作成

認定準備では、財団の業務や組織に適した品質マニュアルを作成することに苦労されたそうです。

その中でも特に大きな課題となったのが、「測定の不確かさの評価」でした。

理化学検査についても評価作業に苦労された一方、細菌検査では、それまであまり馴染みのなかった考え方だったことから、「何から着手すればよいのか」「どこまで求められるのか」というところから手探りで取り組む必要がありました。

そうした中で、PJLAとの技術面談を通じて、具体的な方向性や手順について理解を深めることができたことは、大きな収穫だったとのことです。

認定取得に向けた取り組みは、当初想定していたものとは異なる部分もあり、不確かさを含め、一から学び直すことになったと振り返られています。

内部監査員の育成にも挑戦

ISO/IEC 17025の認定取得に向けては、試験そのものだけでなく、信頼性部門を担う内部監査員の準備も重要な課題でした。

これまでにもISO 9001の内部監査や食品GLPの内部点検などの経験はありましたが、ISO/IEC 17025の内部監査が、それらの監査・点検とどのように異なるのかは未知の部分が多かったそうです。

そこで、PJグループの内部監査員セミナーを受講。

座学だけでなく演習を通じて実践的に学び、さらに3名の内部監査員による監査体制を整えるなど、認定審査に向けた準備を進められました。

研修を受けた担当者からは、「かなりすっきりした様子で帰ってきた」とのことで、オンラインで受講できるメニューがあったことも、準備を進めるうえで役立ったそうです。

 

生物的試験の様子

「皆で乗り越えた経験」が組織の財産に

認定取得を振り返って、環境部様からは率直な言葉をいただきました。

「認定取得の際はマニュアルの作成や、測定の不確かさの評価など、本当に多くの労力が必要で、ゼロから勉強しなければならないこともたくさんありました。」

決して簡単な道のりではありませんでしたが、認定取得が決まったときには、これまでの苦労が報われたという大きな達成感を感じられた一方で、「これからもこの運用をしっかり続けていかなければならない」という身が引き締まる思いもあったそうです。

そして、特に印象的だったのが、

「大変な道のりでしたが、皆で乗り越えたこの経験は必ず私たちの大きな財産になります。」

という言葉です。

ISO/IEC 17025認定は、認定証を取得することだけがゴールではありません。

認定取得に向けて職員の皆様が一緒に学び、考え、課題を一つずつ解決していった経験そのものが、今後の試験所運営を支える大きな財産になっていることが感じられました。

PJLAを選んだ理由

今回の認定機関としてPJLAを選定された理由として、まず挙げていただいたのが、認定分野に制限がなく、柔軟に認定取得を進められる体制です。

また、同様の検査機関から情報収集を行った際に、PJLAの認定を取得している機関が多かったことも選定理由の一つとなりました。

審査の維持継続のコストも無理なく妥当であり、踏み出すことができました。

今後は「着実な運用」と「次のステージ」へ

認定取得後は、まず認定された仕組みを確実に運用していくことを最優先にされています。

次回審査に向けて厳格な運用を継続するとともに、要員のスキルアップや新人への教育訓練にも力を入れていく予定です。

さらに、将来的な業務拡大に向けて、ISO/IEC 17025認定を取得していることを積極的に発信し、営業活動にもつなげていく考えです。

「着実な運用を最優先にしながら、次のステージに進めるように取り組んでいきたい」という言葉からも、認定取得を新たなスタートと捉えていることが伝わってきます。

これからISO/IEC 17025認定を目指す試験所へ

最後に、これからISO/IEC 17025認定を目指す試験所へのメッセージを伺いました。

認定取得に向けては、品質マニュアルの作成や測定の不確かさの評価など、多くの労力が必要となり、ゼロから学ばなければならないことも少なくありません。

しかし、その過程で得られる知識や経験、そして組織として課題を乗り越えた経験は、認定取得後にも生きる大きな財産となります。

ISO/IEC 17025認定への挑戦は決して容易ではありませんが、皆で取り組むことで、試験所としての品質や信頼性をさらに高める機会にもなります。

 

現地でのインタビューの様子
編集後記

今回のインタビューを通じて特に印象に残ったのは、ISO/IEC 17025認定を「認定証を取得するための取り組み」だけではなく、職員の皆様が一から学び、共に課題を乗り越える機会として捉えられていたことです。

測定の不確かさや内部監査など、これまで十分に経験のなかった分野についても、研修や技術面談を活用しながら一つずつ理解を深め、最終的に認定取得へとつなげられました。

そして、認定取得を振り返って「皆で乗り越えたこの経験は必ず私たちの大きな財産になる」と語られた言葉からは、認定取得そのもの以上に、その過程で培われた組織としての経験や自信の大きさが感じられました。

地域の健康と生活環境を支える幅広い検査を担う岡山県健康づくり財団 環境部様。

ISO/IEC 17025という新たな品質保証の基盤を得て、今後さらに技術力と人材育成を高めながら、地域社会の安心・安全を支えていかれることが期待されます。

【取材・記事:事務局】

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