【お客様訪問】亀田製菓株式会社 品質保証部 様
亀田製菓株式会社 品質保証部 品質分析チームは、ISO/IEC 17025認定を取得し、試験データの信頼性向上とグローバル市場への対応力強化を実現しました。
今回は現地を訪問し、認定取得までの経緯や苦労、取得後の変化についてお話を伺いました。
品質保証部と品質分析チームの役割について
品質保証部では、亀田製菓およびグループ会社の品質保証・品質管理業務全般を担当しています。その中で品質分析チームは、グループ各社から依頼される分析・試験を実施し、品質保証を支える重要な役割を担っています。
これまでは外部試験機関へ依頼していた分析も多くありましたが、グローバル展開を進める中で、「自社で迅速かつ高い信頼性を持って試験を実施できる体制を構築したい」という考えから、ISO/IEC 17025認定取得への取り組みが始まりました。
部長 神林様への認定証の授与
ISO/IEC 17025認定取得を目指した理由
海外向け製品の輸出では、輸出先国から品質管理データの提出を求められるケースがあります。
従来は外部試験機関へ依頼していたため、必要なデータが揃うまで数か月を要することもあり、ビジネス機会を逃すリスクがありました。
ISO/IEC 17025認定取得により、自社で信頼性の高い試験データを迅速に提供できる体制を整備し、お客様や取引先からの要求へスピーディに対応できることを目指しました。
最も苦労したことは「要求事項の理解」
今回の認定取得は、ISO関連業務を経験したことのないメンバーだけでスタートしました。
最も苦労したのは、ISO/IEC 17025の要求事項を正しく理解し、自分たちの業務へどのように落とし込めばよいのかという点だったといいます。
毎週約3時間、1か月半にわたりメンバー全員で規格を読み合わせ、日本語訳を確認しながら、それぞれの担当業務へどう適用するかを議論しました。
特に測定の不確かさについては、統計の基礎から学び直し、セミナーへの参加や専門書での学習など、各メンバーが自主的に知識を深めながら理解を積み重ねていきました。
また、公定法どおりに実施していると思っていた試験にも独自運用が含まれていることが判明し、公定法へ立ち返って分析方法の妥当性を改めて確認したことも、大きな学びとなりました。
チーム全体が成長した認定取得プロセス
認定取得の過程では、正解が分からない中で議論を重ねる場面が数多くありました。
メンバー同士が積極的に意見を交わし、それぞれが担当業務に責任を持ちながらも互いを支え合うことで、自然とコミュニケーションが活発になり、チーム全体の技術力と組織力が向上したと感じています。
認定取得は単なる資格取得ではなく、人材育成や組織力向上にも大きく貢献する取り組みとなりました。
今回の認定に関わった関わったメンバーの皆様
PJLAを選んだ理由
海外展開を見据え、米国を本拠とする国際的な認定機関であることを重視して認定機関を選定しました。
PJLAはILAC MRA署名機関(現在はGAC)として国際的に認められている認定機関であり、その信頼性が選定理由となりました。
また、予備審査では、審査員から要求事項に対する理解不足や規格解釈の違いについて具体的かつ分かりやすい指摘を受け、自分たちでは気付かなかった改善点を明確にできたことから、審査員の専門性の高さを実感したそうです。
認定取得後の変化
認定取得後は、自分たちの試験結果にこれまで以上の自信を持てるようになりました。
試験そのものの手順は大きく変わっていませんが、「どのような条件でもコンタミネーションを防ぐ」「プロトコルどおりに実施したと説明できる」という意識が強くなり、分析業務全体の品質向上につながっています。
また、測定の不確かさや試験結果の妥当性についても、根拠を持って説明できるようになったことが、技術者としての大きな成長につながったと話します。
認定を取得した試験の風景
今後の展望
今後も認定試験所として技術力の向上と品質保証体制の強化を進めるとともに、海外取引や受入規格への対応を見据え、認定範囲の拡大にも取り組んでいく予定です。
より多様なお客様や取引先のニーズに応えられる試験所を目指し、継続的な改善を進めていきます。
ISO/IEC 17025を目指す試験所へのメッセージ
ISO/IEC 17025認定取得には相応の労力が必要ですが、その過程で得られる知識や経験は非常に大きな財産になります。
海外市場では、ISO/IEC 17025認定試験所による試験データが求められる場面が増えており、認定取得は国際的な信頼性向上だけでなく、自社の品質保証体制や分析技術を見直す良い機会にもなります。
今回の取り組みを通じて、試験所としての信頼性だけでなく、チーム力や人材育成にも大きな効果があったことを実感しています。

