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【お客様訪問】株式会社カンノ 品質管理部様

PJLAは新たにISO/IEC  17025認定を取得したお客様を訪問し、その活動に敬意を表し、認定証授与式を行うとともに、認定取得までの道のりや今後の活動について取材を行い、これから本規格の認定を検討されている試験所及び校正機関の皆様に参考となる生の情報を提供しています。

今回は株式会社カンノ 品質管理部様(埼玉県松伏町)を訪問し、認定取得のきっかけ、活動を通して得られた確かな手ごたえや今後の目標について、メンバーの皆様にお話を伺いました。

 

認定取得の喜びと今後の展望を語る代表取締役菅野氏

 

 

認定証授与式の会場の様子


Q1:カンノ様の業務、お客様について。

 株式会社カンノは、菅野製麺所グループの一員として、主に食品に関する検査業務を担っています。

当社グループは長年、業務用生中華麺、餃子皮、ワンタン皮、惣菜関連商品などを製造し、外食チェーン、専門店、食品卸、商社、海外取引先など、幅広いお客様に商品を提供してまいりました。

食品を扱う企業として、品質と安全性の確認は最も重要な業務の一つです。特に微生物検査は、製品の安全性を確認し、お客様に安心してご利用いただくために欠かせないものです。

今回、ISO/IEC 17025の認定を取得したことで、当社の検査が社内確認にとどまらず、国際的な基準に基づいた客観性、信頼性、再現性を持つ検査体制であることを示せるようになりました。

今後は、グループ内の品質管理だけでなく、将来的にはお取引先様や関連する食品事業者様に対しても、信頼性の高い検査機関として貢献していきたいと考えております。

 

Q2:認定取得のきっかけやお客様からの問い合わせ、要望。

 認定取得の大きなきっかけは、食品を取り扱う企業として、検査結果の信頼性をより客観的に示す必要があると考えたことです。

これまでも社内では品質管理、微生物検査、衛生管理を継続して行ってきましたが、お客様からは「どのような基準で検査しているのか」「検査結果の信頼性はどのように担保されているのか」といった確認をいただく機会が増えてきました。

特に食品業界では、単に「検査をしている」というだけではなく、その検査が正しい手順で行われ、結果に再現性があり、記録が適切に管理されていることが重要になっています。

そこで当社では、自主目標としてISO/IEC 17025の認定取得を掲げました。

これは、お客様から求められてから対応するのではなく、当社自身が先に体制を整え、検査機関としての信頼性を高めるための取り組みです。

食品の安全性は、企業の信用そのものです。今回の認定取得は、当社が今後さらに高い水準で品質保証に取り組んでいくための重要な一歩であると考えています。

 

 

Q3:認定準備で特に苦労した事、認定を取得して良かったと思う事。認定を取る過程で役に立つと実感した事はありますか?

 認定準備で特に苦労したのは、日常業務として行っていた検査を、国際規格に適合する形で文書化し、記録し、誰が実施しても同じ水準で再現できる仕組みに整えることでした。

検査そのものを行うだけであれば、経験や慣れで進められる部分もあります。しかし、ISO/IEC 17025では、検査方法、使用する機器、教育訓練、記録、結果の妥当性確認、不確かさ、内部監査、マネジメントレビューなど、すべてを客観的に説明できる状態にする必要があります。

そのため、これまで暗黙知になっていた作業を一つ一つ見直し、標準化する作業に時間を要しました。

認定を取得して良かった点は、検査業務に対する社内の意識が大きく変わったことです。

検査は単なる確認作業ではなく、お客様の安全、会社の信用、製品の品質を支える重要な業務であるという認識が、より明確になりました。

また、コロニーカウンターなどの設備や検査環境の整備を進めたことで、作業の効率化、判定の安定化、人によるばらつきの低減にもつながりました。

認定取得の過程で最も役に立ったのは、業務を「見える化」できたことです。

誰が、いつ、どの方法で、どの機器を使い、どのような結果を出したのかを明確に記録することで、検査の信頼性だけでなく、社内管理全体のレベルアップにもつながったと感じています。

 

認定取得の原動力となった担当メンバーの皆様

 

Q4:今回の認定機関をPJLAにした理由

 今回、認定機関としてPJLAを選定した理由は、ISO/IEC 17025に関する認定実績があり、食品検査分野においても専門的な審査を受けられると考えたためです。

当社としては、単に認定を取得することが目的ではなく、検査機関として本当に信頼される体制を作ることが目的でした。

そのためには、審査の過程で実務に即した指摘や助言をいただき、自社の検査体制を客観的に見直せることが重要でした。

PJLAの審査では、文書や記録だけでなく、実際の検査手順、機器管理、教育訓練、結果の確認方法など、試験所として必要な要素を具体的に確認していただきました。

その結果、当社としても自社の強みと改善すべき点を整理することができ、今後の運用に役立つ認定取得になったと感じています。

 

Q5:今後の認定試験所としての取り組みについて

 今後は、認定試験所としての責任をしっかり果たし、検査の信頼性を継続的に高めていきたいと考えています。

まずは、現在認定を受けている微生物検査項目について、日々の運用を確実に行い、記録、教育、設備管理、内部監査、マネジメントレビューを継続して実施してまいります。また、検査結果を出すだけではなく、その結果を品質改善、工程改善、衛生管理の向上にどう活かすかが重要だと考えています。

食品製造の現場では、検査結果を早く、正確に把握し、必要に応じて現場へフィードバックすることが求められます。当社では、検査室と製造現場、品質管理部門が連携し、より実効性のある品質保証体制を構築していきます。将来的には、グループ内の製品検査だけでなく、外部からの検査依頼や、食品事業者様への品質管理支援にも対応できる体制を目指していきたいと考えています。

ISO/IEC 17025の認定はゴールではなく、検査機関としての出発点です。今後も継続的改善を行い、信頼される試験所を目指してまいります。

 

Q6:同業者も含めた今後 ISO17025 を取得する試験所へのメッセージ

 ISO/IEC 17025の取得は、簡単な取り組みではありません。

検査方法の確認、文書整備、記録管理、教育訓練、機器管理、内部監査など、日常業務を一つ一つ見直す必要があります。特に、これまで経験や慣れで行っていた作業を、誰が見ても分かる形に標準化することは大変な作業です。
しかし、その過程には大きな価値があります。認定取得に取り組むことで、自社の検査業務の弱点や改善点が見えるようになります。また、検査担当者の意識も高まり、会社全体として品質に対する考え方が変わっていきます。

食品業界において、検査結果の信頼性はますます重要になっています。お客様に安心していただくためにも、また自社の品質を守るためにも、ISO/IEC 17025の取得は大きな意味があると思います。
これから取得を目指す試験所の皆様には、「認定を取ること」だけを目的にするのではなく、「自社の検査を本当に信頼されるものにすること」を目的に進めていただきたいと思います。

大変な取り組みではありますが、取得後には必ず会社の財産になると感じています。

 

記者に説明をする主任金森氏
認定を取得した試験の様子

 

Q7:今後の取り組み、抱負についてお聞かせ下さい。

 今回のISO/IEC 17025認定取得は、株式会社カンノにとって大きな節目であると考えています。

当社グループは、長年にわたり食品製造に携わってきました。食品製造において最も大切なことは、お客様に安全で安心できる商品を提供し続けることです。そのためには、製造技術だけでなく、検査体制、品質管理体制、記録管理体制を高い水準で維持する必要があります。今回の認定取得により、当社の検査体制が国際的な基準に基づいて評価されたことは、大きな自信になりました。また、これは単なる認定証の取得ではなく、社員一人一人が品質と検査の重要性を再認識する機会にもなりました。

今後は、認定試験所としての責任を持ち、食品業界における安全・安心の向上に貢献していきたいと考えています。

株式会社カンノは、これからも「検査の信頼性」「食品の安全性」「お客様への安心」を大切にし、より高い品質管理体制を目指してまいります。

 

今回はカンノ様を訪問し、認定授与式と取材を致しました。
認定証授与式にはグループを含めた社員の皆様、大手、地元、業界紙の記者も集まり代表の挨拶、認定を取得した業務についての技術的な
説明などの情報提供なども行われ、関係者とコミュニケーションがはかられました。

カンノ様は外部環境的な理由ではなく、自主的な目標、役割認識のもと今回の認定取得を実現されました。

代表の菅野様からは「食品分野における微生物検査を中心とした認定ですが、将来的には、この認定試験所としての考え方、すなわち「客観性」「再現性」「記録性」「信頼性」を、他の分野にも展開していきたいと考えております。」

との言葉もあり、また、分野を超えて検査の信頼性を発展させ、新しい事業の可能性を模索、構築し、地域社会にも貢献していきたいとの意気込みも語られました。

同社にとり、本認定はゴールではなく検査・測定・診断を事業として発展させるための第一歩に位置づけられます。
今後のさらなる発展、活躍が期待されます。

PJLAも審査、認定活動を通し、お客様の将来の目標に耳を傾け、寄り添い、引き続きその活動の力になれるよう技術と信頼性を磨き続けます。

 

【取材:事務局】

 

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