【お客様訪問】株式会社アイ・エヌ・シー・エンジニアリング 瑞穂事業所 校正グループ様
PJLAは新たにISO/IEC 17025認定を取得したお客様を訪問し、その活動に敬意を表し、認定証授与式を行うとともに、認定取得までの道のりや今後の活動について取材を行い、これから本規格の認定を検討されている試験所及び校正機関の皆様に参考となる生の情報を提供しています。
今回は株式会社アイ・エヌ・シー・エンジニアリング 瑞穂事業所 校正グループ様（東京都西多摩郡）を訪問し、認定取得のきっかけ、活動を通して得られた確かな手ごたえや今後の目標について、メンバーの皆様にお話を伺いました。
Ｑ１：株式会社アイ・エヌ・シー・エンジニアリング 瑞穂事業所 校正グループ様について。
（株）アイ・エヌ・シー・エンジニアリング（INC）は、1977年(昭和52年)に（株）IHI（旧石川島播磨重工業（株））により航空機用エンジン運転設備及び騒音・振動防止機器の技術開発、コンサルティング、設計、製造、建設を目的とし、IHIグループ企業の一員として設立されました。INC瑞穂事業所は、（株）IHI瑞穂工場で運用されているエンジン運転設備のアフターサービス（定期点検、定期校正、修理など）を行っています。
Ｑ２：ISO/IEC17025認定取得のきっかけ、必要となった経緯を教えて下さい。
‘お客さまからの依頼’がきっかけになりました。
上東代表取締役社長（右）への認定証授与
Ｑ３：認定準備で苦労した事、審査を体験した感想、認定を取得して良かった事があれば教えて下さい。
認定準備で苦労した事：
JIS Q 9001品質マネジメントシステムとラボラトリシステムの関係性整理に苦労しました。
審査を体験した感想：
公平性の担保が全ての基礎になっていることが理解できました。
認定を取得して良かった事：
認定取得前後で校正手順 及び 管理手順に大きな違いはありませんが、ラボラトリシステムを整え・実践することで結果に対する自信がより増したと感じています。
Ｑ４：認定機関について、ＰＪＬＡを選んだ理由
「特殊なシステムを対象としたラボ活動への経験値及び技術力が高い」ことが最も大きな理由となりました。
高い意識で認定取得を成し遂げたメンバーの皆様
Ｑ５：今後の校正機関としての目標や取り組みについて
（株）IHI瑞穂工場から世界に向け出荷されるエンジン運転の信頼性をISO/IEC17025認定校正を通じてサポートしていきます。
Ｑ６：同業他者も含めた今後ISO/IEC17025を取得する試験所（校正機関）へのメッセージ
不確かさ評価、方法の妥当性確認などのプロセスで 迷走・後戻りもありましたが、これも貴重な財産になりました。
【取材を終えて】
ISO/IEC 17025 の認定は、決して「書類を整えれば取得できるもの」ではありません。
高度な技術力、資源を保有しそれらをマネジメントする事が求められる、非常に厳格な国際認定です。
今回の認定取得は、INCエンジニアリング様が、それらを実現できる優れた組織であることが、第三者認定として認められた証です。
非常に特別な校正仕様への取り組みが必要となった今回の認定準備に現場で業務に向き合い続けてこられた、メンバーお一人お一人の努力と尽力に、心より敬意を表します。
ISO/IEC 17025 の認定は、ゴールではありません。むしろ、スタートラインです。
今回築き上げたしなやかで強靭なシステム、このサイクルを回し続けることで、組織は次第に「強く、しなやかで、信頼される校正機関」へと成長していきます。
そして、この循環は、回せば回すほど、組織全体にプラスのスパイラルを生み出すものです。
PJLA は、今回の認定取得を通じて、INCエンジニアリング様が、
今後も日本を支える信頼を備えた校正機関として、さらに発展されていくことを大いに期待しております。
あらためまして、このたびの認定取得を心よりお祝い致します。
取材・文：事務局
※PJLAの取材を希望される、興味がある法人のお客様はお気軽にお問合せ下さいませ。