ISO17025とは

ISO17025とは

試験所・校正機関が正確な測定/校正結果を生み出す能力があるかどうかを、権威ある第三者認定機関が認定する規格です。

ISO/IEC17025は”試験所認定”と呼ばれ、製品検査や分析・測定などを行う試験所及び計測機器の校正業務を行う校正機関に対する要求事項が定められています。

ILAC、APLACとの間で相互承認協定(MRA)を締結している認定機関であるPJLAは、規格の要求事項に沿って審査を行い、その試験所・校正機関が認定を取得するのに妥当であるかを判断します。

認定を受けた組織は、試験成績書や校正証明書へ認定シンボルを付加することができます。製品管理・品質管理を行ううえでのマネージメント力と、信頼性のある試験/校正結果を生み出す技術力が国際的に認められていることをアピールできます。

認定には大きく分けて試験、校正2種類の分野があり、さらにそれぞれに多種多様な認定範囲が含まれています。

試験とは
製品や製品の機構部品・材料・原料の特性、性質等について、決められた試験方法に基づいて試験結果を得るために行なうプロセス
校正とは
計測機器に表示される値とそれに対応する既知の値(国際標準など)との関係を、特定の条件下で確認する一連の操作

(例:校正前の電子天秤を用いて100gの標準分銅を測定した結果、電子天秤の表示値が101gになった時、電子天秤の校正値を101gと報告すること、または100gに調整すること。)

なぜISO17025が必要か

現在、国内/国外を問わず多くのビジネスにおいて製品やサービスへの信頼性の要求が高まっており、品質や分析・測定などの結果を示す試験成績書・校正証明書の発行を求める顧客が増えてきています。

世界中に数多くある試験所・校正機関の中から一つを選び、そこから出される試験結果を手に入れた場合、「その結果は本当に正しいものなのか?その成績書の結果は本当に妥当なのか?その試験所・校正機関が本当に正しい数値を出す能力があるだろうか?」という疑問が生じてきます。

そこで、試験/校正結果が信頼性のあるものかどうかを判断するための世界基準として、ISO/IEC17025があらゆる分野で求められています。国際的な取引の場合はもちろん、国内での取引にもその需要は高まってきており、試験所・校正機関の品質・能力の証明には欠かせない国際規格となっています。

ISO17025規格について

ISO/IEC17025の認定を取得するにあたり、ISO17025の要求事項に沿ったマネジメントシステムの構築と、技術的要求事項への対応が必要になります。要求事項は大きく分けて下記のとおり2つあります。

  • 1.マネジメントシステム要求事項(4節)
    品質マネジメントシステム(ISO9001:1994)をベースとした要求事項を取り入れて構成。
  • 2.技術的要求事項(5節)
    ISO/IEC Guide25の要求事項を取り入れて構成。さらに、不確かさを推定するために必要な環境条件、妥当性の確認などをGUM(日本では”TS Z 0033 測定における不確かさの表現のガイド”)に基づいて要求。

したがって、ISO/IEC17025へ適合することによって品質マネジメントシステム(QMS)への適合性が保証されるとともに、試験施設・校正施設の技術的能力に関する適合性も保証されます。

ISO17025取得のメリット

試験所・校正機関の技術力の向上

精通した要員による新人要員の監督責任や教育訓練、試験施設内の安定した環境条件に関する要求を満たすことによって、試験所の技術力が向上します。また定期的な社内外の技能試験を行い、常に結果を客観的に評価することにより試験所の技術力向上に寄与します。

信頼性の向上

システム構築や技能試験を基に技術力を上げ、試験/校正結果のばらつき(不確かさ)を小さくすること、また使用している測定機器の標準物質のトレーサビリティを証明することで、より国際標準に近づくことを検証します。
顧客に対して技術面でもより具体的な対応ができるようになり、顧客からの信頼性獲得につながります。

ワンストップテスティング

ISO/IEC17025認定試験所で得られた試験データが国際的に認められることから、製品の輸出入・販売時に再検査をする労力・コストを削減できるシステムです。ISO17025認定を受けた試験所を選ぶことで実現でき、時間的、コスト的メリットが得られます。

試験所/校正機関の独立性維持

試験施設の潜在的な利害の衝突、公平性、内部的・外部的圧力からの回避に関する要求により、試験所・校正機関の独立性を維持することになり、試験所の意思に反する判断(試験結果の改ざんなど)を防ぐことができます。

継続的な改善

規格の要求事項を確立し実行することは、継続的な改善のサイクル構築につながります。また、認定を維持することで、試験/校正サービスの質の向上が常に図られるようになり、外部へ提示できる試験/校正結果のばらつき(不確かさ)も少しずつ小さくなっていきます。これは、長期的な試験所・校正機関の運営に大変有益です。

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